お菓子の実験

いろんな固さのメレンゲでシフォンケーキを焼いて違いを比べてみた【後編】

ルークです

「シフォンケーキのメレンゲの固さは仕上がりにどう影響するのか」という実験、後編です

前編まだ見てないよ!という方はこちらをどうぞっ

いろんな固さのメレンゲでシフォンケーキを焼いて違いを比べてみた【前編】シフォンケーキのメレンゲって固さによってどんな風に焼き上がりが違ってくるんだろう?と思ったので、実際にやってみました。ゆるめ、普通、固めの3種類のメレンゲでシフォンケーキを焼き比べした結果、かなり面白いデータが取れました・・・!!!...

前回は3種類の固さのメレンゲでシフォンケーキを作ったところまででした!

今回はいよいよ、それぞれを比べて結果を出していきます・・・!

 

メレンゲの固さを変えたシフォンケーキ3つを比べる

左から、

①「ツノがまっすぐ立って、ボウルから落ちない程度のメレンゲ」

②「ツノはおじぎ程度には立つけどピンとは立ってない、ボウルを逆さまにしたら落ちるメレンゲ」

③「ツノがまっすぐ立ってボウルから落ちない程度から、さらにボソっとなるまで泡立てたメレンゲ」

の順番でシフォンケーキを並べました!

高さ・生地の感触

高さ

①→③→②の順番で高い。

やっぱりメレンゲの泡立てが弱い②のシフォンケーキが一番高さが出てないですね〜

①と②はあまり変わりません。すこーしだけ①の方が高いかなって感じ

 

生地の感触

①→一番しっかりしてる。手で押すとしゅわって音が聞こえる

②→一番柔らかく、ふにゃっとしてる。手で押してもしゅわって音はしない

③→①の次にしっかりしてる。手で押すとしゅわって音が聞こえる

①、③はほぼ変わらない感触でしたが、若干①の方が安定感のある感じでした

 

そして問題は②のシフォンケーキだけども・・・

上の写真で、すでにうっすら真ん中に線が入ってるの、わかります?

そう、手で押すとこんな感じ。

ふにゃぁ。

たためそう(  ˊᵕˋ  )

見るからに頼りない生地ですねw

シフォンケーキの腰折れって、生地の水分量が多い、メレンゲの泡立てすぎ、焼きが甘い。この辺が主な原因とされているんだけど・・・

メレンゲの固さだけ変えて作ってこいつだけこんなんになったので、メレンゲの泡立て不足も原因のひとつとして考えられるかもしれません

メレンゲの泡立てが甘いってことは、生地を支えきれるほどの空気を含んでないわけだからね・・・

手で押してもしゅわって音がしなかったのも、②の生地だけでした

 

断面・食感・味

カットしてみましたん

シフォンケーキ①の断面・食感・味

【断面】

キメが均一。しっかり安定した生地でカットがしやすい。

【食感】

ふわふわだけどしっとり。

【味】

卵とバニラの香りがふんわり香るやさしい風味。美味しい。

 

シフォンケーキ②の断面・味

【断面】

少々キメが粗い。生地の1/4ほどが目詰まりしてる。生地が柔らかくカットがしにくい。

【食感】

少しパサつきを感じる。目詰まりしている部分はもちっとしている。

【味】

あまり卵の風味が感じられない、淡白な味。

 

シフォンケーキ③の断面・食感・味

【断面】

大きな気泡がある部分がいくつかある。それ以外はキメは均一で目詰まりもなし。

【食感】

舌触りが少し悪く、ぼそっとしている。

【味】

気泡のせいか、味にムラを感じる。

 

結論:メレンゲの固さはどれがベストか?

結論。

ここまで読んでくださった方ならもうお分かりだろう・・・

 

①が一番良かったです!

 

「ツノがまっすぐ立って、ボウルから落ちない程度のメレンゲ」ですね

 

②の泡立てが弱いメレンゲは、やっぱり焼いた直後は膨らんでも冷めるとしぼみますし、しぼんだ分目詰まりも起こるし、生地も悪い意味で柔らかい。一番良くなかったです

 

③は思ったより焼き上がりは良かったんですが、やはり気泡が出てましたね・・・メレンゲが固くなりすぎて卵黄生地と混ぜる時になかなか混ざらず、結果メレンゲの塊が生地内に残ったまま焼き上げたからです。今回は「メレンゲの白さがみえなくなってから10回混ぜたら終わり」というルールがあったためにメレンゲの塊が生地に混ざらないまま終わったので、自分でも「気泡出るだろうな・・・」と予想がつきましたw

こういう実験ではなく普通に作っている場合、メレンゲが固すぎたら、なかなか混ざらないメレンゲ部分をなくそうと必死に何回も混ぜてしまう方の方が多いと思います

そうすると既に混ざっている生地部分も必要以上に混ぜてしまうことになるので、結局全体のメレンゲの泡が潰れてしまうことになり、気泡はなかったとしても②と同じような焼き上がりになると思われます。せっかくあんなに泡立てたのに、意味がなくなってしまうわけですね・・・

 

①のメレンゲはまさに②と③の中間の固さです。生地も混ぜやすく一番安定した焼き上がりで、味も美味しかった

「ツノがピンと立って、ボウルを逆さまにしても落ちない」という固さの表現は正しかったです

 

申し訳ございませんでした!!!!!!!土下座

 

まとめ

いやあ〜どうでしたか?

シフォンケーキって別にメレンゲだけが全てじゃないし、失敗したときの原因は他にもあるんだけどもね

それにしても、生地作りに関してはメレンゲがかなり大事なんだな〜って体感しました

良い状態のメレンゲを覚えれば、段々と良い生地作りの感覚も掴めると思う

良い生地ができれば、それで「なんか違うんだよなー」って思うものが焼けたときに、原因が生地以外なんじゃないか?(焼成とか冷まし方とか)って、絞ることができるよね

自分もまだ、「こりゃぁ最高だ!!!!!」って思うシフォンケーキは焼けていないので、これからもいろいろ試して作っていきたいと思います!

それではまたっ