材料の知識

お菓子作りで「さっくり混ぜる」2つの理由!正しい混ぜ方とは?

ルークです

お菓子作りをするとき、ほとんどの方はレシピ本やネットで探したレシピを見て作ると思います

お菓子作りのレシピではひとつひとつの行程に細かい説明がつくものですが、その中でも

「さっくり混ぜる」

この説明、よく出てくる説明ランキング1位と言っても過言じゃないですよね

お菓子作りする方なら必ず耳にしたことがあると思います!

この「さっくり混ぜる」という表現、お菓子作りに慣れた方なら伝わる言葉だと思うし、説明する側からしても便利な表現なんですが・・・

お菓子作り初心者の方にしてみれば、

「さっくり混ぜるって言われても、どの程度の混ぜ方なのかいまいち分からない・・・」

とか

「混ぜすぎちゃいけないのは伝わるけど、なんで混ぜすぎたらダメなんだろう?」

と思うと思います

なので今回は、「”さっくり混ぜる”って具体的にどういう混ぜ方のことなのか?」「なぜさっくり混ぜる必要があるのか?」という疑問について書いていきます!

「さっくり混ぜる」ってどういう混ぜ方?

「さっくり混ぜる」って、「切るように混ぜる」とも表現されることもあって、

簡単に言えば「生地を練らないように混ぜる」ってことです

ここで勘違いしてしまう方もいるのですが、さっくりと言っても、「大雑把に混ぜる」という意味ではないのです!

なぜ練ってはいけないのかは、下で説明しますね◎

 

「さっくり混ぜる」と表現してある場合、混ぜるときに使う道具は基本ゴムベラです

余計な練る動作が出てしまうので、ホイッパーは使わないことをおすすめします

自分がおすすめするのは、パティシエ小嶋ルミさんの監修したゴムベラ!

小嶋ルミ先生監修 シリコンヘラ(購入できるcottaさんのページです!)

このゴムベラは普通のゴムベラよりシリコンの量が多いのでしなり具合が完璧で、生地をスムーズに混ぜることができるんです かなりおすすめ

具体的な混ぜ方

自分が生地を「さっくり混ぜる」混ぜ方を説明するとき、よく時計に例えるのですが

①時計の2時の位置からゴムベラを入れ、

②そのまま斜めに中心を通って8時の位置まで進み、

③ボウルを反時計回りに回しながら、ボウルの側面にゴムベラを沿わせるようにして生地を持ち上げ、手首を返して生地を中心に落とす

これの繰り返しです!(自分は左利きなので逆です)

この方法だと生地を必要以上に練ることなく、全体を効率良く混ぜることができます○

お菓子作りで「さっくり混ぜる」が使われる場面とその意味

混ぜ方が分かったところで!

「なぜこのような混ぜ方をするのか?」についてお話しします

お菓子作りの中で「さっくり混ぜる」がでてくるのは、主に2つの場面です

その理由と共に説明します!

①小麦粉を加えたとき(パウンドケーキ、クッキー、スポンジケーキなどの生地)

バターに砂糖、卵を混ぜた後に小麦粉を加えるパウンドケーキやクッキー、卵を泡立てた後に小麦粉を加えるスポンジケーキは、小麦粉を混ぜる際に「さっくり混ぜる」と表現されることが多いです

この場合、ルテン”を必要以上に出さないようにする」のが理由です

グルテンってのは小麦粉に含まれるたんぱく質が水と合体してできるもので、お菓子作りでは生地に粘りを出したり気泡を支えてくれたり、重要な役割を果たしてくれます

このグルテンの粘りは生地を練ると強まるため、これを利用しているのがパン生地です

パンをちぎるとこんな風に「引き」が出るのは、グルテンの力が発揮されている証拠なんです!

ただし!

パンなら良いですが、お菓子作りでグルテンの力が必要以上に出すぎてしまうことはあまり良くありません

スポンジケーキは生地が膨らみにくくなったり、クッキーならサクサク感がなくなって固い食感になってしまうのです・・・!

グルテンを適度に抑えるために、「さっくり混ぜる(=練らない)」ことはとても大事なんです◎

ただ、上でも書いたように「”さっくり混ぜる”=大雑把に混ぜる」ではありません

混ぜすぎることを心配して混ぜが足りないと、粉が混ざりきっていなかったり生地がしっかり繋がっていなかったりしてしまいます

混ぜ加減は、粉がきちんと混ざって生地につやが出るまでが目安です!

②メレンゲを合わせるとき(シフォンケーキ、ムースなどの生地)

2つめは、メレンゲを混ぜるとき!

メレンゲは泡を潰さないように混ぜるのが基本です

シフォンケーキやムースでメレンゲを混ぜるとき、混ぜすぎると泡が潰れて生地のふんわり感がなくなってしまうので、さっくりと手早く全体を混ぜることが大切です○

メレンゲの泡が潰れてしまうとどうなるのか気になる方は、以前実験したことがあるのでこちらの記事をどうぞ(*´・ω・`)っ

スポンジケーキを失敗したメレンゲで作ったらどうなるのかやってみたスポンジケーキを失敗したメレンゲで強行突破したらどんな仕上がりになるのかやってみた話...

まとめ

「さっくり混ぜる」って、本当によく使われる表現ですよね・・・

自分がお菓子作りを始めた頃によく使っていたレシピ本にもよくこの表現で書いてあって、「さっくり、ってどんな感じ!?」と思ったものですw

お菓子作りに慣れてくると自然と「さっくり混ぜる」の感覚は自分で掴めてくるものなので、実践が一番ではあるんですが。

正しい混ぜ方と、「なぜそうするのか?」を最初に知っておくことは大事だと思うので、この記事を書いた次第です

どなたかのお役に立てたらうれしいなぁ

それではまたっ